Toaxibles INTERVIEW.02日本の産業を、
リサイクルで支えよう。
Yuki Ishizuka
営業 石塚 悠稀
Profile
家電量販店の販売員から運送会社のトラック運転手を経て、TOAシブルへ。入社の決め手は、社会貢献性の高い事業に携われる点と、勤務地(地元の近くで働きたかった)および給与面(収入を増やしたかった)。また、営業職に興味があったので、未経験からチャレンジできる環境が魅力的だった。
Q.石塚さん(営業)の
仕事について教えてください
国内最大の
コンビナートから、
再生燃料を生み出す。
企業から排出される廃棄物を引き取り、再生燃料に生まれ変わらせる。そのリサイクル処理の起点になるのが、営業の仕事です(※)。私は、大手から中小企業まで多種多様なお客様を200社ほど任され、営業先は千葉県内に限り、千葉市や富津市、山武市、成田市を担当。なかでも、国内最大の規模を誇る京葉臨海コンビナートを営業エリアに含んでいるのが特徴です。この地域には、石油精製企業や化学メーカー、製鉄会社など、エネルギー産業や素材産業が集積していることから、オイルや薬品、汚泥をはじめとするさまざまな廃棄物が排出され、その量も膨大なものになります。一度に100tを超える規模のご依頼をいただくことも珍しくありません。物量の大きさ、廃棄物の多様さを考慮しながら、いかに最適なリサイクル処理を実現させるかを考える。それが私の重要な役割です。
※業務については「事業と仕事」もご覧ください。
Q.営業職の面白さは
どんなところでしょう
同じお客様でも、
同じ解決方法は
二度とない。
一般的に「営業」というと、モノやサービスを売る仕事を想像するかと思います。しかし当社の営業は、お客様から不要物を「引き取る」ための橋渡しになる仕事です。モノづくりの現場に必ず付き纏う廃棄物の処理問題は、企業にとって悩みのタネ。そうしたお困りごとを手助けできるところに、私たちの仕事のやりがいがあると感じます。難しいのは、生ごみなどの一般ごみを想像するとわかりやすいように、廃棄物というのはいろいろな物質が混ざり合った状態が常なので、当社が扱う「油性廃棄物」とひと口にいっても純粋な状態(同一物質)であることはまずあり得ません。つまり私たち営業はご依頼いただいた際に、引き取る廃棄物はどんな成分構成になっていて、どう扱う必要があるのか、どうすれば適切なリサイクル処理が可能なのか、をケースバイケースで考える必要があるんです。既存のお得意先を中心としたルート営業ではありますが、同じお客様から排出される廃棄物でも過去と同じ方法で解決できることがほぼないため、臨機応変な対応が必要です。考慮すべきことが多く大変ですが、それが面白さでもあると感じています。
Q.記憶に残るエピソードはありますか
先輩から受け継いだ、
考えることの大切さ。
入社から半年ほど経ったころ、先輩から大手石油精製会社のお客様を引き継ぐことになりました。知識も経験も豊富な先輩について回るなかで、業務に必要なイロハをイチから教われたことが記憶に残っています。一番の学びは、考えることの大切さです。石油精製会社からお預かりする廃棄物には、採掘地の違いによるさまざまな種類の土砂などが混入し、石油を精製する際に出る不要物も混ざり、状態は常に変化します。また、一度の排出量も多く、引き取りまでのスピード感も問われます。お客様のご要望と弊社側の受け入れ体制を頭に入れ、最適解を考えてご提案をつくらなければなりません。最初は先輩からたくさんの指摘をもらい凹みましたが、引き継ぎ後も大きなトラブルなく業務に携われたのは、自分の頭でよく考えるよう丁寧に指導してくれたおかげです。担当になって暫く経ってからお客様に「石塚さんは考え抜いた提案を持ってきてくれるから助かるよ。担当についてくれて良かった。」とお言葉をいただいたときは、本当に嬉しかったのを覚えています。
Q.今後の目標を教えてください
弁理士の資格を取得し、
TOAの知的財産を守る。
今後も営業のスキルを磨きつつ、ゆくゆくは営業以外の仕事にも挑戦できたらと考えています。具体的には弁理士の資格を取得し、当社の知的財産に関わる仕事に携わるのが目標です。例えば、TOAシブルが開発した「再生固形燃料(BWF)」は、当社独自の特許技術を使って開発された製品であり、化石燃料にかわる代替え燃料として大きな注目を集めています。今後、社会の環境意識の高まりからBWFを求める声が増えた際に、権利関係を守る役割が必要だと考え、知財面から貢献できたらと思っています。また、BWFに限らず、TOAシブルは今後も新しい技術・製品の開発を推し広げていくことから、法に強い専門家の知見は必ず必要になると考えています。営業で培った現場視点をベースに、広く貢献できる人材を目指して、自分自身を磨いていきたいです。